薄毛が遺伝してしまう理由は?AGAの仕組みや効果的な薄毛(AGA)対策を解説

薄毛対策

「家族に薄毛の人いるから自分も薄毛になってしまうのでは?」「薄毛に対策法はないの?」といった悩みを抱えている人はいませんか?遺伝はAGA(薄毛)を発症する大きな要因のひとつですが、必ずしも発症するわけではありません。

そこで今回は、AGA発症の仕組みや効果的な薄毛対策を紹介しながら、なぜ薄毛が遺伝するのかを分かりやすく解説していきます。AGAについて正しく理解し、薄毛改善の一歩を踏み出しましょう。

AGA発症の仕組みには「男性ホルモン」が深く関わっている

AGAAndrogenetic Alopeciaの略で男性型脱毛症のこと
テストステロン男性ホルモンのメインとなる性ホルモン
5αリダクターゼテストステロンの働きを助ける酵素の一種
DHT(ジヒドロテストステロン)テストステロンと5αリダクターゼが結びついて生まれる男性ホルモン
男性ホルモンレセプター男性ホルモンを受容する働きをする。感受性のレベルが上がりすぎるとDHTを過剰に受け取り脱毛の原因になる
TGF-β(脱毛因子)活発になりすぎると毛髪を作る役割をする毛母細胞の働きを抑制する

AGAの発症の仕組みは男性ホルモンが深く関わっており、次のような流れになります。

  1.  男性ホルモンの代表格「テストステロン」とテストステロンの働きを助ける「5αリダクターゼ」が結合
  2. 「DHT(ジヒドロテストステロン)」という男性ホルモンが生まれる
  3. 「男性ホルモンレセプター」が「DHT(ジヒドロテストステロン)」を受け入れる
  4. 脱毛因子「TGF-β」が発生
  5. 「TGF-β」が増加し、作用が高まることで毛母細胞の働きを抑制する
  6. AGAが進行していく

通常「DHT(ジヒドロテストステロン)」の主な働きは、胎児期の男性外生殖器の形成です。しかし、思春期以降はAGAをはじめ、ニキビ、前立腺肥大症など、成人男性にとってうれしくない影響を及ぼしてしまうのです。このように、男性ホルモンはAGA発症の仕組みに大きく関わっています。

薄毛が遺伝してしまう原因は「男性ホルモンレセプターの感受性」と「5αリダクターゼの活性度」にある

AGAを発症する原因は数多くありますが、最大の原因は遺伝によるものといわれています。ここでは、薄毛が遺伝するといわれる2要素について説明していきましょう。

遺伝的要素には、以下の2要素が挙げられます。

  • 男性ホルモンレセプターの感受性
  • 5αリダクターゼの活性度

それぞれ詳しく見ていきましょう。

男性ホルモンレセプターの感受性は「母方家系」から隔世遺伝しやすい

脱毛の原因となるTGF-β(脱毛因子)は、DHTと男性ホルモンレセプターが結びついて発生します。このとき、男性ホルモンレセプターの感受性が強ければ強いほど、多くのTGF-β(脱毛因子)が発生します。

つまり、男性ホルモンレセプターの感受性が強いほど脱毛因子が多く発生し、薄毛になりやすくなります。また、男性ホルモンレセプターの感受性は、母方家系から隔世遺伝しやすいことがわかっています。そのため、両親が薄毛ではなくても、母方の祖父や曽祖父に薄毛の人がいる場合は、AGAを発症する確率が十分にあります。

なぜ母方家系から男性ホルモンレセプターの感受性は隔世遺伝しやすいのか

さきほど男性ホルモンレセプターの感受性は隔世遺伝すると説明しましたが、実は、母方家系からしか遺伝しません。なぜかというと、男性ホルモンレセプターの遺伝子はX染色体の変異によるものですが、X染色体は母親から受け継ぐためです。

そのため、母方の家系に薄毛の人がいる場合は、男性ホルモンレセプターの感受性を受け継ぎ、AGAを発症しやすくなります。しかし、父方にしか薄毛の人がいないという人も安心はできません。詳しくは、次の章で説明していきましょう。

5αリダクターゼの活性度は優性遺伝のため「両親」から遺伝しやすい

男性ホルモンレセプターは母方からしか遺伝しないのに、なぜ父方にしか薄毛の人がいないという人も安心できないのか。それは、「5αリダクターゼの活性度」が、父方・母方関係なく優性遺伝するためです。

人の染色体には、男女の性別を決定する「性染色体」と、性別には干渉しない「常染色体」がありますが、「5αリダクターゼ」は「常染色体」に存在します。そのため、母方に限らず、父方に薄毛の人がいれば、薄毛を受け継ぐ確率が高くなってしまいます。

AGAが遺伝しやすい条件のまとめ

薄毛は父方、母方両方から遺伝することがわかりました。

AGAが遺伝しやすい条件が、こちらです

  • 母方の家系に薄毛がみられる場合は「男性ホルモンレセプターの感受性」が遺伝しやすく、薄毛になりやすい
  • 「5αリダクターゼ」は性別に干渉しない常染色体に存在するため、父方・母方の両方から遺伝する

ただし、あくまで遺伝しやすいだけで、必ずAGAを発症するわけではありません。また、AGAの治療薬にはさまざまな種類があり、それぞれの薄毛タイプに合った薬を使用することで改善できた例も数多くあります。手遅れになって後悔しないためにも、できるだけ早く専門医に相談しAGA治療をはじめることが大切です。

AGAの原因は遺伝だけではない!原因になる得る4つのこと

先ほど説明したように、遺伝はAGAを発症する大きな要因のひとつではありますが、必ず発症するわけではありません。また、AGAを引き起こす要因は遺伝だけではなく、その他の後天的な要因も関係してきます。

ここでは、AGAを発症しやすくする遺伝以外の4つの原因をご紹介します。

ストレスの溜めすぎ

1つ目は、ストレスの溜めすぎです。人間は過度にストレスを溜めこむと、自律神経が乱れて体内の血流が滞ります。血液は頭皮に栄養素を運ぶ働きをしているため、血流が悪いと髪の毛は栄養不足状態になってしまいます。その結果、途中で抜けてしまったり、本来よりも細い毛が生えたりして、薄毛の原因につながります。

生活習慣の乱れ

2つ目は、生活習慣の乱れです。睡眠不足や運動不足、喫煙や飲酒のしすぎという生活習慣の乱れも薄毛の原因につながります。

例えば、睡眠不足は自律神経の乱れから血行不良を引き起こしますし、タバコに含まれるニコチンは、毛細血管を収縮させ頭皮に栄養が届かなくなります 。また、お酒を飲みす ぎると薄毛の原因となる「DHT(ジヒドロテストステロン)」が増加するともいわれています 。このように、生活習慣の乱れは薄毛と深く関わっているため、日頃から生活習慣に気をつかって過ごすことが、AGA予防では大切になります。

食生活の乱れ

3つ目は、食生活の乱れです。髪の成長にはタンパク質やビタミン、ミネラルなどさまざまな栄養素が必要です。しかし、普段から外食やコンビニに頼った食生活を送っていると、必要な栄養素を摂取するのはなかなか難しいですよね。栄養不足のまま成長した髪の毛は、コシのない細い毛となり、AGA発症の原因になってしまいます。

太くて丈夫な髪の毛を育てるために、特に欠かせないのが、以下の栄養素です。

  • タンパク質
  • ビタミン(ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンA)
  • ミネラル

毎日の食事で摂取するのが理想的ですが、どうしても食事からの摂取が難しい場合は、サプリメントも活用して健康な髪の毛を育てましょう。

間違ったヘアケアを続けてしまう/ヘアケアをほとんどしない

4つ目は、間違ったヘアケアや、髪のダメージを放置することです。

以下のような、間違ったヘアケアをしていないかチェックしてみましょう。

  • 熱いお湯で髪を洗っている
  • 洗浄力の強いシャンプー剤を使用している
  • ゴシゴシと力強く洗っている
  • すすぎが十分でない
  • シャンプー後は自然に乾くまで放置している

シャンプー時にゴシゴシ力強く洗っていたり、すすぎ残しがあったりすると、頭皮がダメージを受けてしまいます。また、一般的なシャンプー剤に使用される界面活性剤は洗浄力が強すぎるため、頭皮に必要な保湿成分まで洗い落とし、頭皮を乾燥させます。乾燥した頭皮は、乾燥を防ぐために過剰に皮脂を分泌させ、頭皮環境を悪化させるので、注意が必要です。

このように、間違ったヘアケアは、頭皮状態を悪化させ、抜け毛を増やす原因となってしまいます。

AGAは治療で改善できる病気

AGAにはいくつかの原因があると説明してきましたが、遺伝によるAGAが多いのも事実です。中には「遺伝で薄毛になってしまうなら、どうしようもないな…」と諦めてしまう人もいるかもしれません。しかし、症状の程度は人それぞれで、遺伝したからといって全員が同じように薄毛になってしまうわけではありません。

また、AGAを発症したとしても生活習慣の見直しや、専門医による治療で症状が改善される場合もあります。近年の研究では、AGAの完治は難しいものの、専門医による治療で改善できる可能性があることがわかっています。将来を悲観するのではなく、手遅れになる前に身近なことから改善していきましょう。

今日からできるAGA予防策【3選】

AGAの改善には、専門医に診てもらうのが一番の近道ですが、「いきなりクリニックに行くのは気が引ける…」という人もいるでしょう。そんな方のために、今日からできるAGA予防策3選をご紹介します。

自分がストレス発散できる方法を見つける

人間は、ストレスがたまると自律神経が乱れ、血管収縮を起こして頭皮に栄養が届かなくなります。そのため、AGA予防には、ストレス解消が欠かせません。

たまには感動的な映画で涙を流してみたり、好きな食べ物を我慢せず思いっきり食べたりするのもよいです。また、自律神経を整えてくれるヨガもおすすめですよ。自分にぴったりなストレス解消法を見つけて、できるだけストレスを溜め込まない生活を心がけましょう。

以下に、おすすめのストレス解消法をまとめておくので、参考にしてみてください。

  • 映画を観て感情を発散させる
  • 好きな食べ物を食べる
  • ヨガやストレッチをする
  • ウォーキングやランニングなどの軽い運動をする
  • 熱中できる趣味をみつける
  • お風呂にゆっくりつかる
  • 日光浴をする

睡眠・食事・運動のバランスをとる

健康な髪の毛を育てるには、「質の良い睡眠・バランスのとれた食事・適度な運動」の3つはとても重要です。これらができていないと、ホルモンバランスや自律神経のバランスが崩れ、血行不良をまねいて薄毛につながります。

しかし、一体どのような点に注意すればよいのでしょうか。特に重要なポイントを、以下にまとめてみました。

  • 毎日同じ時間に起床し、朝日を浴びる
  • 1日3食、栄養バランスのとれた食事をする
  • 適度な運動をする
  • お酒の飲みすぎに注意する
  • タバコは吸わない
  • 就寝前のスマートフォンやパソコンの使用は避ける

どれも過度に難しいことではありませんが、大切なのは継続することです。生活習慣を改善して、健康な頭皮と毛髪を育てましょう。

ヘアケアに関する正しい知識を身に付ける

間違ったヘアケアは抜け毛を増やし、AGAの進行を早めてしまいます。ヘアケアに関する正しい知識を身に付けて、毛髪が成長しやすい頭皮環境に整えましょう。

  1. シャンプー前に、38~40度のお湯でしっかりと予洗いをする
  2. シャンプーは頭皮に直接つけず、手のひらで泡立ててからのせる
  3. 指の腹で地肌をマッサージするように洗う
  4. 洗い残しがないようしっかりと洗い流す
  5. リンスやトリートメントは地肌につかないように塗布する
  6. タオルはゴシゴシ拭くのではなく、押し当てるようにして水分を吸収する
  7. ドライヤーで髪と地肌をしっかり乾かす

熱いお湯は頭皮の必要な油分まで洗い流してしまうので、シャワーは38~40度に設定しましょう。また、リンスやトリートメントが地肌につくと毛穴をふさぐ原因になってしまいます。地肌ではなく、毛先中心につけるようにしてください。

もしも「AGAかも」と思ったらクリニックへ相談するのがおすすめ

これまでAGAの原因と生活習慣の改善方法をお話してきましたが、セルフケアで薄毛の進行を完全に止めることは難しいのが実際のところ。薄毛の改善には少しでも早く、AGA専門クリニックへ相談するのがおすすめです。AGAが進行すればするほど、治療効果が出るまでに時間がかかってしまいますし、AGAの初期段階と進行した段階では治療費も大幅に変わります。初期であれば予防タイプの薬だけで済んでいたものが、進行するにつれ複数の薬を併用する必要がでてくるからです。

AGAは少しでも早く治療をはじめることで、より治療期間を短く、コストを抑えて悩みの改善をすることが期待できます。毛髪に関して少しでも気になることがある場合は、早めの受診が後々の後悔をなくすことにもつながりますよ。

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