鏡を見たときやシャンプーをするとき、起床時の枕元など、自分の抜け毛を意識する瞬間は、意外と多いものです。この抜け毛の量は正常なのか、それともAGAなのか、気になるけれどなかなか人に相談できない人も多いのでは?
AGAはセルフチェックによる早期発見や初期段階での対策・治療が大切です。抜け毛やAGAについて自分が当てはまるのかどうか確認しながら、対策についても確認していきましょう。
AGAの抜け毛の特徴は「部分的な脱毛が生じる」こと
AGAは、髪の毛が全体的に抜けて薄くなるのではなく、部分的に毛が少なく、薄くなっていくのが特徴です。主に、遺伝や男性ホルモンが影響して髪の毛が育ちにくくなり、抜けやすくなります。抜け毛が増えていき、さらに薄くなる範囲もだんだんと広がっていく傾向にあります。
部分的な脱毛は、主に頭頂部、額の生え際、前頭部の3箇所で起こります。
頭頂部:つむじ周りから丸い形に脱毛します。
額の生え際:額からこめかみ付近にかけてMの形で脱毛が進みます。
前頭部:額の生え際の全体が後退するように脱毛します。
前頭部だけ薄毛が進行する場合もあれば、前頭部と頭頂部の薄毛が同時に進行していくパターンもあります。
AGAによる抜け毛の典型パターン【部位編】
AGAは、いきなりすべての毛が抜けるのではなく、徐々に薄くなって脱毛が進んでいきます。薄毛の広がり方に特徴があり、具体的には頭頂部・前頭部・前頭部の両サイド・つむじの周り、の4つのパターンがあります。
頭頂部:つむじ周りから徐々に薄毛が進み、丸い形に脱毛します。
前頭部:生え際全体から薄毛が進み、徐々に頭頂部や後頭部に向けて薄毛が進行します。
前頭部の両サイド:こめかみのあたりから生え際が後退し、薄毛が広がっていきます。
つむじ周り:小さな円が徐々に広がるように薄毛が進んでいきます。
AGAによる抜け毛の典型パターン【抜け方編】
AGAによる抜け毛には抜け方にも特徴があり、「U字型」「M字型」「O字型」に脱毛箇所が広がっていく特徴があります。
U字型:額の生え際部分から前頭部が全体的に薄くなり、Uの形のように後頭部に向かって広がっていきます。
M字型:額の生え際部分からこめかみあたりにかけて徐々に薄くなり、Mの形に生え際が下がりながら、広がっていきます。
O字型:頭頂部からOの形に薄くなり始め、徐々に脱毛部分が円形に大きくなり全体的に広がっていきます。
AGAの進行速度は人によって異なる
薄毛や抜け毛は、一度で多量に抜けるわけではなく、少しずつ進行していきます。初期の薄毛は本人も気づかないことがあり、また周りの人に気づかれることも少ないです。そのため、「なんとなく薄くなった気がするけど、まだ気にしなくてもいいかな」「そのうち治療すればいいか」、とゆっくり構えている方が多いかもしれません。
AGAは、進行性の脱毛症です。AGAの進行スピードは人それぞれ異なり、個人差が大きい特徴があります。5年以上かけてゆっくり進行する人もいれば、1年足らずでかなり薄毛が進行してしまう人もいます。ゆっくり構えていると、治療開始のタイミングを逃してしまう可能性も。薄毛に気がついたそのときが、治療を考えるタイミングです。
AGAの治療は、基本的に自由診療なので、治療費が高額になることが多いです。しかし、治療を始めるタイミングが早ければ早いだけ、費用を抑えて治療することが可能です。決して早すぎるということはないので、早めに行動しましょう。
関連記事:AGAの進行速度は基本ゆっくりだが「早期治療」を心がけることが最も重要!
AGAかどうか見分けるためのセルフチェック方法
AGAかどうかの判断は、専門のクリニックや病院を受診して診断を受ける必要がありますが、簡易的にセルフチェックすることも可能です。
以下の4項目に当てはまるか、チェックしてみましょう。もし気になる項目がある場合はAGAの可能性があります。
- 抜け毛が目に見えて増えていないか
└以前に比べて抜け毛が明らかに増えたと感じる。
- 薄くなっていると感じる箇所は限定的か
└髪の毛全体ではなく、頭頂部や前髪の生え際部分が薄くなっている。
- 髪にハリやコシがなくなってきたと感じるか
└AGAの主な原因である男性ホルモンの影響で、髪の毛が十分に育たなくなり、ハリやコシのない抜けやすい毛がどんどん抜けた結果、抜け毛や薄毛が進行する。
- 頭皮の皮脂が増えてベタつきが目立ってきていないか
└AGAの原因の男性ホルモンには、頭皮の皮脂の過剰分泌を促す作用がある。頭皮の皮脂が増えてベタついている場合、AGAを発症している可能性も。
もしかしてAGAかも?と思ったらしておきたい対処方法
AGAは、早めの治療が肝心です。AGAの進行はゆっくりではありますが個人差があり、人によって薄毛の進行していくスピードはさまざまです。しかし、何も対策をしないと、確実に症状は進んでいきます。
額のあたりが気になる、枕元の抜け毛が増えた気がするなど、日常生活で薄毛に気づくポイントはたくさんあります。気のせいだろうと、後回しにしていたら、いつの間にか手遅れになって後悔することになってしまうかもしれません。後悔しないためには、AGAかも?と気づいたそのときに行動することが大切です。
具体的には、「AGAクリニックに相談しにいく」「生活習慣・ヘアケアを見直す」「AGAと診断された場合は半年~1年間治療を続けてみる」の3項目について意識して、薄毛が気になったらまずは行動してみましょう。
AGAクリニックに相談しにいく
AGAは、抜け毛や脱毛箇所などが特徴的ではありますが、脱毛の病気は、AGAだけではありません。別の疾患の可能性もあります。セルフチェックももちろん可能ですが、簡易的なもので、あくまでも目安です。効果的な治療を受けるためには、専門の医師による正しい診断が必要です。
頭髪や頭皮の状態、カウンセリングなどをしっかり受けて、医師から正確な診断を受け、適切で効果的な治療を受けるようにしましょう。
生活習慣・ヘアケアを見直す
AGAは、主に男性ホルモンが原因ではありますが、生活習慣や間違ったヘアケアにより進行が早まる可能性があります。生活習慣やヘアケアを見直して、AGAへの悪影響を抑えましょう。
具体例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 脂質や過剰なカロリーを抑えた、バランスの取れた食生活
- タバコを控える
- 良質な睡眠をしっかり取る
- ストレスをためすぎない
- 適度な運動 など
いずれも、頭皮の環境とともに全身の健康にも良い影響を与えるものです。
また、正しいヘアケアとしては、以下を意識してみてください。
- 洗浄力の強すぎるシャンプーを避ける
- 爪を立てず指の腹で頭皮をマッサージするように、やさしくシャンプーする
- すすぎ残しのないように、しっかりとシャンプーをすすぐ など
正しいヘアケアで頭皮環境が整うと、外用の治療薬の浸透が良くなります。
AGAと診断された場合は半年〜1年間治療を続けてみる
AGAと診断され、治療を開始したとしても、すぐに薄毛の改善や、発毛・育毛の治療効果が実感されることは多くありません。効果を実感するまでは、ある程度の継続した治療期間が必要です。
正常な髪の毛は、2~6年の成長サイクルを経て生え変わります。しかし、AGAの場合は成長サイクルが短く、十分に成長しないまま半年から1年で髪の毛が抜けてしまいます。AGAの治療は、短くなってしまった成長サイクルの始まるタイミングで、治療の効果が発揮されます。その結果、正常な髪の毛が生えてくるようになります。
そのため、一般的にAGAの治療は半年から1年は継続することが重要だとされています。1~2カ月で効果が見られないからやめてしまうのではなく、長い目で見て地道に治療を行っていくことが大切です。
AGA治療の流れと費用感目安
治療の流れとしては、診察→治療(内服など)→治療経過確認の診察→治療、の繰り返しとなります。AGA治療は、基本的に自由診療のクリニックが多く、AGAの進行具合によっても費用は異なりますが、初診料は高くても5,000円ほどです。また、治療費も症状の程度や使用する薬にもよりますが、維持・発毛で月々1〜3万円が目安です。
AGA治療の流れ
次に、AGAの基本的な治療の流れについて見ていきましょう。
- 診察
- 治療方針の決定
- 用法用量を守った服薬
- 定期検診で経過観察
医師による診察でAGAの診断が付いた場合、本人と相談しながら治療方針が決まります。初診費用は、無料~5,000円ほどのクリニックが多く、これとは別に治療薬の費用がかかります。
治療は内服薬やサプリメント、外用薬が中心です。大体1~3カ月ごとの診察で治療効果を確認します。来院が難しい場合はオンライン診療や、完全予約制のクリニックもあります。しかし、日本人男性のおよそ4人に1人が薄毛だと自覚しているデータもあるように、薄毛やAGAは決して珍しい病気ではなく、恥ずかしいことでもありません。安心して適切な治療を受け、AGAの改善を目指していきましょう。
AGA治療の費用目安
AGA治療は選択する治療法により費用が異なります。1カ月の治療費用は、内服薬のみ場合5,000円~2万5,000円、内服と外用薬の併用で1万5,000円~3万円程度となります。
さらに、内服と外用薬に加えて、植毛や増毛治療を行う場合は4万円~11万円程度が必要となります。植毛は、自毛か人工毛か、どれほどの範囲を行うのかなどによってメンテナンスも異なり、維持費用が大きく変わります。
月額費用の相場 | 年間費用の相場 | |
AGA治療薬(内服薬)のみ | 5,000円~2万5,000円程度 | 6万円~30万円程度 |
AGA治療薬(内服+外用) | 1万5,000円~3万円程度 | 18~36万円程度 |
AGA治療薬(内服+外用)+植毛・増毛治療 | 4万円~11万円程度 | 48~132万円程度 |
関連記事:AGA治療の費用相場はいくら?保険適用される?AGA治療で後悔しないためのポイントも解説
AGAは「早期治療」をすることで進行を遅らせることができる
AGAは進行性の脱毛症ですが、比較的ゆっくりと進行していくことが多いです。そのため、早い段階から治療を行うことで進行を遅らせることができます。初期段階での治療であれば、治療薬も少なく済むことが多いため、費用を抑えながら薄毛や脱毛を予防・治療していくことが可能なのです。
AGA発症には遺伝が関係しているといわれています。血縁者で頭髪が気になる人がいるならば、自分ももしかしたら? という気持ちで、早い段階から意識してセルフチェックを行うといいかもしれません。薄毛が気になったときが、治療の始めどきです。後悔することのないよう早めの行動で、健康な髪を守っていきましょう。
AGAの診療は、オンラインでも行えます。AGA特化遠隔診療サービス「Pesod」では、医師によるオンライン診療に医薬品・発毛剤・育毛剤を組み合わせたパーフェクトトータルケアをサポート。遺伝子検査に基づいた発毛のためのプログラムを策定・提供する医療機関とのマッチングが叶います。「AGAかも、、」と思ったら、まずは「Pesod」のオンライン診療を受けてみてはいかがでしょうか。
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